診療科目MEDICAL

神経を減らさずに視神経再生を期待する
神経保護・再生治療
※正常眼圧緑内障が適応の治療です

視界を守る。神経の細胞死を抑える

正常眼圧緑内障とは

神経変性疾患のなかの重篤な一疾患

正常眼圧緑内障とは、眼圧が正常値の範囲であっても、視神経が弱くなって緑内障が進行する病気です。眼圧の高い緑内障は、いったん眼圧が下がれば一安心です。ところが、眼圧が正常、または低いのに病気が進行する正常眼圧緑内障はとても厄介です。
日本人に最も多いタイプの緑内障はこの正常眼圧緑内障で、国内の緑内障の70%が正常眼圧緑内障なのです。そのうちの半数の患者さんでは眼圧を下げても病気が進行し「失明」に近づいているという現実に直面しています。
眼圧が正常なのになぜ視神経障害が起こるのか?その病態は世界において未だ解明されていません。そのため、この病気を治す治療法も未だ確立はしていません。しかし、遺伝的要因、異常タンパク質の蓄積、炎症、循環不全、活性酸素による酸化ストレスなどが複合的に絡み合っているのではないかと、少しだけ分かってきました。つまり、緑内障は単純な眼の病気ではなく、神経細胞が正常に活動できなくなった「神経変性疾患」に分類されると考えられます。神経変性疾患の代表的な病気は、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などです。
そこで当院では、眼圧を下げる基本的な治療に加えて、視神経を守り、再生を目指す「神経保護・再生治療」によって正常眼圧緑内障の進行を遅らせています。弱くなった視神経にとって生き延びやすい環境をつくることが治療の目的です。

神経保護・再生治療とは

篩状板障害性視神経症 (lamina cribrosa doptic neuropathy ; LDON)として治療

当院では、次のような考え方のもとに、治療を行なっています。
正常眼圧緑内障における網膜神経節細胞(RGC)死の原因は、異常タンパク質の蓄積によってRGC障害をきたす視神経症のバックグラウンドを持つ病態に、慢性炎症にともなってマトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)が産生され、視神経を支えるコラーゲン組織である篩状板の細胞外マトリックス(ECM)が分解されます。さらに非生理的AGEs架橋(悪玉架橋・老化AGEs架橋)でコラーゲン強度が低下し、篩状板の変形にともなう軸索障害による二次的障害が併存した病態時に発症する神経変性疾患と考えられ、篩状板障害性視神経症(LDON:高柳院長が提唱する病名)であると捉えています。
このLDONに対する治療として、慢性炎症を抑制することでインスリン抵抗性を改善し、異常タンパク質を抑制・制御します。視神経損傷の視神経修復過程時期にダイレクトに軸索・シナプス・樹状突起・スパインが再生することを期待し、さらに、細胞外マトリックスの再構築によって、篩状板の修復を意図する神経保護・再生(細胞成分を用いない広義の再生治療)を行ないます。具体的には、点眼(1種類:インスリン点眼)と、内服(1種類:分子シャペロン誘導薬)を用いた治療です。

治療の特徴(メリット)

  • 神経の細胞死を抑える(視神経繊維が減らない)
  • 視神経の再生が期待できる(視野欠損を回復させる)
  • 眼圧下降点眼薬から解放される

※正常眼圧緑内障の方が適応の治療です

治療の流れ 
※正常眼圧緑内障の方が適応の治療です

1 緑内障の検査と診察

眼圧測定、眼底検査、視野検査、隅角検査などの検査情報をもとに診察をいたします。
他病院での治療情報や診断情報がある場合は診察のみとなります。

2 薬の処方

眼の神経の状態を把握し、全身の病気についても症状をお聞きした上で、必要な治療薬を処方いたします。
「インスリン点眼治療」「分子シャペロン治療」が治療のベースとなります。
※健康保険の利かない自由診療(10割負担)の治療です

治療の詳細は下記をクリックしてください

3 定期的な通院治療

みなさんの症状によって通院の間隔は異なります。詳しくは医師とご相談ください。